ライフラインや地下鉄を避けながら・・・
山手通りの地下には、電気やガスなどの重要なライフライン、河川、さらには鉄道11路線とも交差しています。それらを避けるために、山手トンネルは地下30m以上という深い位置に建設する必要がありました。しかし、ライフラインを移設して地上から土を掘り下げていくという、従来の「開削工法」では莫大な時間と費用がかかるため、山手トンネルの建設自体が困難と予想されていたのです。
もぐらの力を借りて・・・
そこで採用されたのが、「シールド工法」です。「シールド工法」とは、直径約13m、重量約3,000tの巨大なシールドマシンが、もぐらのように地中を横に掘り進んでトンネルを建設するという画期的な工法。
トンネル掘削とトンネル壁の構築を同時に行えるため、工期が大幅に短縮でき、費用もその分抑えられるのです。
「切り開き工法」の採用 ・土木学会技術開発賞受賞
「山手トンネルは、出入口やジャンクションなど分岐点が多く、シールド工法で長く掘り進むことは不可能。
しかし、なるべく少ないシールドマシンで長い距離を掘っていきたい。」
そのとき技術者たちに、一つの考えが浮かびました。
「先にシールドトンネルを掘ってしまい、必要最小限の区間を、後から切り開けばよい。」
このひらめきを元に「切り開き工法」が生み出され、結果として山手トンネル全区間のうち約7割で「シールド工法」を採用できたのです。
シールドマシンも「もったいない!」
シールドマシンは、部品の状態で地下に入れて組み立て、掘り進んだ終点でシールド自体がトンネルの一部になるという優れもの。さらに、無駄のないように、短いシールドトンネル区間では地中でUターンさせるという大技を駆使して、往復で使用しました。このような技術者たちの情熱と数々の工夫により、周辺環境にも、コストにも優しい次世代トンネル、「山手トンネル」が完成したのです。
「山手トンネル」の建設に際して開発・導入された先駆的な技術により土木学会技術賞(IIグループ)を受賞いたしました。













